延岡名物 高田万十

みんな僕が悪いのです


いつも僕の大変くだらない誤字脱字だらけの文章を読んでくださりありがとうございます。
おかげさまで、前回のfacebookへの投稿へのリーチ数(よく分からないのですが投稿を目にした数だそうです・・・)が初めて1万を超えました!その数約1万3千!
すごいな・・・そんなにたくさんの人が目にしてくださったと思うと・・・正直大丈夫なのかな・・・と不安な気持ちになってきます。
『ほんのお口汚しですが・・・』ならぬ『大変お目汚しですが・・・』な申し訳ない気持ちでいっぱいでございますが・・・いましばらくサングラスやメガネ、はたまた防護用ゴーグルで目を保護しながら『お目汚し』におつきあいいただけたならさいわいです。
早速、相も変わらずお袋なのですが、なにかあったときの為にすぐに保険をかけます!
・・・といっても生命保険とか損害保険とかの保険じゃ無くて、なにかの責任を誰かになすりつけることをします。
例えば、イベントや職場・部活への差し入れにタイ焼きやハムタイを数百個単位でご注文いただくときがあります。そりゃあの狭い焼き場が激戦地の戦場のように右に左に上に下に走り回って焼かなければなりません。
そうやて焼き上がったそばから、お袋が紙袋なり紙箱なりに詰めて保温用の発泡スチロールの箱にドンドン入れていきます。
ドンドンといっても、一個用の小さい紙袋をとりノロリ・・・一ついれて、ノロリ・・・とスチロールの箱に入れてくのでイライラしながら
「ちょっと貸して!」
僕が焼きながら紙袋にスポ!スポ!スポ!スポ!スポ!スポ!といれてパッ!パッ!パッ!パッ!とスチロールの箱に入れていくと
「もう!やめてくんね!メチャクチャにしてから(怒)」
と自分の遅さを知らしめられたみたいになって不機嫌になります。
でも歳だから遅いんです・・・しょうが無いけど、仕事だからそこは厳しくなっちゃいます。
そこは『手を出すな!』と皺っとした目で眼光鋭く睨んできます。

そう・・・それならいいですわ!とまたバタバタと焼いていると
「ちょっと数あたってくれんかね(点検してくれんかね)・・・だれか見てくれんかね・・・」と二人しかいない焼き場で、猛然と焼いている僕に言います。
いつもなら
「見て分からんとけ?俺はなにをしよるけ?焼きよるじゃろ?・・・じゃあお袋の仕事と変わったら、お袋は代わりに焼いてくれるとけ?ん?」
「焼けるわけないじゃんけ!あんたは本当にやらしいわ!」
となるのですが・・・ここは聞こえないふりをします。
というのはココで答えると、お袋の『あんたのせい私安心保険』に入ってしまうからです。

この注文で、万が一でもあってはならないのですが数が間違っていたとします。
取りに来ていただいて持ち帰って配ってみたら数が足らなかった・・・。
すると
「ほら見てん!あんたがやらしいごつ言って数あたってくれんかったから間違えたもんじゃわ!」
「あんたが数見てくれてたら、こんなことにはならんかったやろ!」
とソモソモ自分が間違えた事では無く、他の誰かの確認が無かった事になって
「すいませんね・・・うちの息子が数を最後にあたってくれんかったもんじゃから・・・すぐにお詫びにいかせますから・・・」
と苦情の電話に『僕の責任』になって僕が足りない分をお持ちしてお詫びにうかがう・・・と言うことになってしまいます。(誰のせいでも結局僕がお詫びに行くのですが・・・心の持ちようが違います!)
そしてお詫びにうかがって、お店に帰ってくると・・・
「あんたがおらんかったから、タイ焼きがねーなったとよ!お客さんがイッペンにきたもんじゃから!」
とお店を閉めて親父と二人で休憩していたりします・・・。
本当にお袋の『あんたのせい私安心保険』腹立たしいんです!

だから僕は決して誰かに責任を転嫁したり、誰かのせいにしてごまかしたりは決してしません!
『あなたのせい俺安心保険』なんて使ったりしないんです!

そんな僕は・・・レジ横に電話番号やメニューが書いてある名刺サイズの4つ折りのパンフレットをおいているのですが、今までは自分のプリンターで印刷してカッターで切り出して作っていいました。・・・しかし僕の持っているのはインクジェットプリンターなので水に濡れると文字が滲んだり、枠内におさまらないものがあったりと品質もイマイチ。また焼くのに忙しくて作れない時期があってと常備できなかったりとうまくお客さんに配ることが出来ませんでした・・・。そこで思い切って(安くで頼める)印刷屋さんにお願いしてみたものの・・・、改めてデザインしなおしたら文字が見切れてたり、イラストが被って文字が見えなかったりするという失敗をしてしまいました・・・。しかも多く頼んだ方が安くなるので思い切って1000枚も頼んでしまいました。ミス多発を1000枚も発注してしまったんです・・・。あぁ・・・校正を頼んでおけば・・・別料金1500円をケチったばっかりに・・・。
「そんなの頼まないでいいが!勿体ない!やめちょってくんね!」
と誰かが言ったんです・・・こうやって言われたからゲンが悪いというかケチがついたというか・・・
しかし・・・だがしかし!この失敗の責任は僕にあります!誰かのせいになんて僕はしません!
失敗作を1000枚注文したのは誰のせいでもありゃしない・・・みんな僕が悪いのです・・・。

そして僕はヒゲを生やしているので2週間に一回くらいの頻度で、ドロボーヒゲをバリカンでカットします!
だって僕のヒゲそりゃ硬いんです!針金みたい・・・いや剣山みたいに硬いんです!
それが放射状に生えてるもんだから、口をモジョモジョ動かすと針金もモジョモジョ動くんです・・・
鏡で見てて
「ウホホ・・・おもしれー!モジョモジョしよる!」
と『う』の口や『お』の口にして見ていると、何かドコカで見たことがあるような気がしてきました・・・。なんだったかな・・・?遠い過去に小さかった娘達が喜ぶ姿が頭の片隅に思い出されます・・・。
大分・・・海の景色・・・頭にフラッシュバックのように記憶の断片がよぎります・・・。
大きな水槽・・・水族館・・・大分うみたまご・・・
あっ!ブブちゃん!
セイウチのブブちゃんのヒゲです!
『う』の口や『お』の口をしたら、ブブちゃんが魚をもらうときに『ズズッ!』と吸い込むようにしたときのヒゲの形に似てるんです!
うーん・・・こりゃカットしなきゃ!バリカンの出番です!
『ビィーン・・・チリチリチリチリチリチリ・・・」
短くすっきりしました!
・・・おや・・・鏡に目をやると・・・疲れた顔をしたドロボーヒゲの親父が僕を見ています・・・
「あっ!俺か!・・・老けたな・・・」
悲しいかな鏡にはすっかり壮年の部ベテランの僕がマヌケな顔で僕を見ています・・・。
さすがベテラン!お年寄りあるあるのベストファイブには出てくるであろう『眉毛が長い』のその長い眉毛が天に拳を振り上げるように束になってボウボウと生えていました。
「この野郎・・・」
体に沸々とわき上がる怒りと少しの寂しさ共に老化する自分に今こそ制裁をあたえん!「これでも食らえ!」
とバリカンアタックをしました!
『ビィーン・・・チリーン・・・チリチリチリチリチリ・・・あっ!」
ヒゲを短く刈る為に・・・バリカンのメモリを『1マイ刈り』の1に合わせていたんでした・・・
気づいたときにすでに遅し・・・
1980年代後半に一世を風靡した『ビーバップハイスクール』にはもうでてこない・・・もっとまえの『熱笑!花沢高校』もしくは『花の応援団』に出てくるやられ役の不良学生のような青青とした『そり眉』になってしまいました・・・。しかも片方・・・。
しょうが無いからもう一方も
『ビィーン・・・チリチリ・・・」
昭和の昔のヤンキーになってしまったのも誰のせいでもありゃしない・・・みんな僕が悪いのです・・・。トホホ・・・。