延岡名物 高田万十

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ご報告

      2019/10/11

すっかり投稿をサボるようになって幾星霜…
毎日朝七時にお店に出てきて、仕込みに仕入れ、銀行・役所周り…
一旦お店を開けるとトイレにも行けませんので、そこもしっかりすませてからの開店です。
ところが、今年の四月…ちょうど延岡大師祭「おだいっさん」がはじまる少し前からお袋の様子がおかしくなりました。
イヤイヤイヤ…元々おかしかったでしょ(笑)
皆さんのニヤリと嗤う顔が目に浮かびますが…そういった類のおかしいではなく、あれ?どうしたの?と真顔で聞き返してしまう(頭の)おかしさになってしまいました。僕はその変化に全く気づきませんでした…。
3月の半ばくらいから
「お母さん様子がおかしくない?」
と嫁…
「じゃから何度も言うけど、あん人(お袋)そもそも、元々おかしいじゃん!」
と歯牙にもかけませんでした。
そんな会話が何度もあったのですが、本当に、本当に気にもとめませんでした。
年間休日数20日前後、労働時間毎日13時間…そんなに働いても二十代のサラリーマン時代の年収に未だに追いつかない・・・ささやかな給料…
毎日毎日を生き抜く為に必死すぎて気にも止めていませんでした。

ところが、ある日
「高田さん・・・今お宅を(お袋の住む実家)をデイサービスの利用計画のことでお邪魔したら『立ち上がれないし動けない!』と家の中から返事聞こえるんですが・・・来てもらえませんか?」
とケアマネージャさんが受話器の向こう側で慌てていました。
それは全くの序章に過ぎず・・・僕の介護生活いや・・・我が家の介護生活が突然に始まりました。
動けない立てない、オシッコが近い!
仕事を終え8時過ぎに家に帰り、ご飯を食べて風呂に急いで入り、それから朝まで一時間おきにトイレに連れて行き(30分くらいトイレに座ります)又ベッドに寝せる。またトイレに・・・その間にも背中が痛い、足が痛い、のどが渇いた、等々朝が来るまで騒いでいます・・・。
フラフラになりながら僕が仕事に行くと、そこからグッスリ夕方まで寝ているようでした。(夜になると目がギラギラして『今日も眠らないぞ』と恐ろしい形相でした)

そんな毎日が二ヶ月ほど続き、脱水から来る体の痛みと頻尿、膀胱炎そして認知症である事がわかりました。
ケアマネージャーさんデイサービス施設のスタッツさん、訪問看護の看護士さん、お世話になっている病院の先生、そして最大の味方わが家内に助けられ…何とかかんとかやっとこさ今を迎えている次第です。

そんなこんなでご報告が遅れましたことをまずはお詫びします。
新聞やテレビで報道があるので、皆さんご存知だとは思いますが、この度当店高田万十は「延岡駅前街区再開発」の為、店舗を移動する運びとあいなりました。

汚いながらも楽しい我が店…
生まれ育った汚い我が実家…
ヒーバー、ヒージー、そして親父。
目をつぶれば、「お好み二枚~!」ヒージーが昼寝の寝言で注文をさけんだ昼下がり・・・、「頭が痛いとよね…」ヒーバーが裏の事務所のベッドに横になっていたおやつ時・・・、小豆を茹でる湯けむりの向こうで「白樺~♪青空♪」ご機嫌に鼻歌を歌う親父の横顔…いつでも今でも思い出せます。

柱の傷、壁の落書き、テーブルのシミ、一つ一つに思い出があります・・・。

迷いが無いかと言えば、迷いはあります。
後悔が無いかと言われれば、後悔はあります。

時代というのか時勢というのか・・・色々な激しい流れに流されながら、色々な人の力に助けられながら今の状況に至っています。

願わくば新しく生まれ変わろうとしている当店『高田万十』もこれまで同様ご愛好いただけましたら幸いです。

今しばらくはこのまま今まで通りの『髙田万十』で営業いたしますのでこれまたよろしくお願い申し上げます。

 - 延岡駅前街区再開発

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