先日、従弟がふらっと顔を出しました。
都会に住んでいて、父親の施設の手続きのために帰ってきたそうです。
その翌日には、いつもお世話になっている先輩が「お前がちゃんと働いてるか見に行く」と、視察兼遊びに来店。
この先輩というのが、ほんとにすごい人でしてね。
とにかく着眼点がすごい。「そんなことある?」「なんでそんなこと知ってる?」「どこから情報仕入れてるの?」「その人脈をどこで!」と、こちらが首をかしげることばかり。
サラリーマン時代に培ったノウハウをもとに独立し、それでバリバリ稼ぎ、時代の波でその商売が傾いたかと思えば、即転職。
転職先ではあれよあれよと出世して、いまやエリアマネージャー。売り上げは全国でも常に上位、海外旅行の副賞も毎年もらってる。
そのお土産がまた楽しみにしているのは内緒の事実です。いつもありがとうございます。
そんな先輩と話してると、ふと思い出して言いました。
「そうそう、Sちゃん(従弟)が帰ってきとるんですよ!」
すると先輩、「なんで!わ!電話してみよ!」
聞けばふたりは同級生で親友。
それからあれよあれよと昔の仲間を集めてプチ同窓会を開くことに。
翌日、先輩から送られてきた楽しそうな写真を見て、こちらまでうれしくなりました。
そして今日。
「今から帰るよ!」と従弟。
おじさんの施設の件もとりあえず片づいたようで、また何かあれば帰ってくるとのこと。
「こないだ先輩ここから電話したんよ!」と伝えると、
「楽しかった!ありがとう。」
と従弟。
「ほんとに先輩にはかわいがってもらってるんよ。相談したら必ず解決策をくれるし、興味あることを掘り下げて教えてくれるから話してて驚きの連続よ!」
すると従弟が言いました。
「(先輩)さんやろ?白蛇が左足に逆さに巻き付いてるらしいよ。金運も仕事運もえげつないらしい。右足だったら悪運呼ぶらしいけどね。怖い怖い!」
酒の席で出た話らしいんですが、なんか妙に納得してしまいました。
──そして僕は思い出したんです。
あれは遠い昔、大学4年のころ。
バブルがパンパンに膨らんで、今にも弾けそうな時代。
どこもかしこも「来てくれ!」「内定出すから!」の売り手市場。
そんな中、話せば長くなるのですがなぜか就職浪人を選んだ僕は、某行政団体の防疫管理事務所でアルバイトしていました。
市町村からの依頼を受けて、蚊やハエ、コバエなどを駆除・予防する仕事。
ボイラーみたいなエンジンで煙を噴き出して害虫を追い払う「油剤作業」もあれば、
「アルトシッド10F」という墨みたいな薬を溶かして、水たまりや溝に撒く地味な作業もありました。
アルトシッドはボウフラの成長を止めて、卵を産めない成虫や口のない蚊に育てるホルモン剤。
車の後ろをトロトロついていきながら、水のあるところを片っ端から処理していくわけです。
そんな夏の日。
どこかの山あいの町で作業していたときのこと。
ものすごい豪邸の周りの側溝を一周して玄関前に戻ると、
なにやら玄関先でニョロっと動く白いものが目に入りました。
反射的に、真っ黒なアルトシッドをぶっかけてしまったんです。
それは──白蛇でした。
ニョロニョロと逃げる白蛇。
「うぉー!真っ黒に!」
……墨汁のような液を全身に浴びせてしまった、真っ白なしろへび様。
──まさか、このバチが……。
気づけば、年間休日24日、拘束時間13時間、昇給なし、残業手当なし、早出手当なしの人生。
いや、きっと、あの日の罰なんでしょう。
白蛇さま、本当にすいませんでした。もうお許しください…。
ちなみに先輩10数年前まだ日本に上陸して間もない某SNSの可能性を見抜いて
「これからは商売・ビジネスでSNSを発信していかないといけない!」
とこれまた信じられない人脈を利用して超大物講師を招集してくださり「SNSのビジネス利用セミナー」を開催してくれたのはもう何年前の事でしょう…。
当店facebookはその時に開設したのは言うまでもありません…。
何から何までお世話になります。