おわび
2018/08/07
夏本番!暑い日がつづくなか、皆さんお変わりないでしょうか?
高田は因果なことに体が丈夫で、いっそのこと倒れた方が楽じゃないかしら…と思いながらも灼熱の鉄板地獄の中レジにかき氷にと走り回っております。
…あっ!そうそう体は丈夫で問題ないのですが…この夏困っていることがいくつかあります。
一つは汗疹。
一日13時間の拘束時間、そのほとんどを鉄板の前で過ごすのです…。今年も毎年恒例の汗疹がお尻に、背中に、お腹に胸に脇腹に太股にふくらはぎにとところ構わず全身に汗疹が出来ています。
その汗疹のかゆいのかゆくないのって言ったら…頭がおかしくなりそうです
もう一つは当店夏の名物白熊です。
いよいよ始めなくてはいけないのですが…といいますか例年通りならもうとっくに始めているはずなんです…。
ところが今年は…やっぱり白熊は手がかかるんです…。
焼きながらレジをしながらかき氷をすりながらで精一杯な僕です…。そこにメロン切って、パイナップル切って、スイカを切って、バナナを切って、キウイを切って、そうしている間に焼いている鯛焼きは焦げてしまいます。ありゃー…と焦げたたい焼きの処理をしている隙に、かき氷が溶けてしまい、お待たせしているレジ待ちのお客様は怒ってしまわれます。
どうしても二人…いや一人でもいいんです!人手がほしいのです。
今現在ハローワークに求人を出してもらっているのですが残念ながら今のところ応募や問い合わせはありません…。
友人よ知人や近隣の方々が
『働いてるから給料はもらえないのよ!ボランティアで手伝いに行くよ!』
『今までもらったオマケの分ただで働くよ!』
等々ボランティアでのお手伝いを申し出てくださっています。
本当にありがたい!うれしいんです!皆さんのやさしさや温かさで涙が出るほどうれしいんです!ありがたいしうれしいんですが、やはり優しさや誠意に甘えているわけにもいきません。
ここは一つ自分のためにもしっかりと賃金を発生させ、きっちりとお支払いできる正当な雇用関係でなければ!と思っております。(万が一の時はよろしくお願いしますと付け加えさせていただいておきます)
さらにもう一つ困っていることが…
それは前回の投稿でも書いたのですが、人件費の問題です。
親父が亡くなり、お袋が引退したちょうど去年の今頃の事です…。
やはりその時も一人で焼きながらレジしながらかき氷すりながら果物を盛り付ける…。
もう無理です…ギブアップ…
となりそうなときに、義母が会社に長期休暇の届けを出して手伝いに来てくれました。
ありがたかったしものすごく助かりました。僕は義母と気も合うし、仲も良いんです。
ですので本当にかき氷の忙しいシーズンを乗り越えることが出来ました。
しかし…やはり人件費の捻出は大変厳しく、給料を払うと自分の給料の取り分がなくなってしまいました。
どうしたものいかとほぼ一年考えていたのですが…毎年楽しみにしてくださるお客様には大変申し訳ないのですが『フルーツ白熊』の値上げを敢行したいと考えています。
白熊を販売するためにはどうしても人手が必要です。その人手を雇うための値上げでございます。
どうかご容赦いただけますようお願い申し上げます。
ところで話はガラリと変わりますが、最近の子供達というのはドライといいますか…きっちりしてると言いますか…僕たちが子供の頃とはやっぱり感覚が違うように感じることが多々あります。
何年か前の事です、中学生にしてはちと幼い(おそらく)小学生の高学年だろうなという4人組が店内に入ってきました。
一人は
「イチゴください」
とかき氷のイチゴを注文。
「私はミルク」
二人目もかき氷を注文いただきました。
もう一人は
「イチゴミルクください!それとハムタイ」
かき氷とハムタイも注文いただきました。
三人が注文を終えると、もう一人のコは何も言わず店内に進み置くのカウンターに座りました。
『誰かの半分ずつ食べるつもりだな』
とイチイチ確認するまでもなくそう思い
かき氷を3杯すって持って行く際に余分に一本スプーンを持って行きました。
「もう一本スプーン持ってきたからね!」
とどちらを半分こにするの?それとも3つの味を4人でシェアするのかしら?
と尋ねると
「(もう一本は)いりません!」
と即答でした。
まぁまぁそれはお客さんの自由だし、子供とは言え自分のお小遣いで食べに来てるんですもんね…。
でも…自分が子供の頃ならと考えると…半分こで食べてたな…と近所の駄菓子屋での思い出がよみがえってきます。
お小遣いを持ってこなかった奴、そもそもお小遣いがない奴、お小遣い使い切ってしまった奴、そんな奴らも一緒に駄菓子屋に走って行って、小さいベビースターラーメンを一つまみずつ分けて食べてみたり、10円くじの串に刺さったドーナッツを一欠片ずつ分けてみたり、ベビーコーラを回しのみしてみたり、小さなカップのヨーグルトを木べらで一舐めずつしてみたり…。
本当は全部食べたいけど、友達と分けて食べるのもなんか良い感じ…。と同じ釜の飯を食った感じを体験した遠い遠い思い出が頭の中で駆け巡ります。
しばらくすると
「もう食べ切れん」「これ以上は無理だわ」「無理しなんな吐いてしまうよ!」
等などただならぬ会話が聞こえてきました。
確かに小学生(高学年といえども)には当店の一杯は大きすぎかもしれません。
聞こえなかったのですが
『食べきれないは、少し食べてみる?』『残すのもったいないから、食べていいよ!』
の前振りで『もう食べれん』『吐いてしまう』等々の言葉が出たんだわ!
少しうれしくなり
『時代は変われど、友情のあり方は変わらないもんだね!』
と考えていると
「ザバッ!」
と水をひっくり返す音が…
あれ?テーブルにこぼしたのかしら?と台ふきを持ってテーブルに向かうと
コンビニのビニール袋にかき氷をひっくり返し、中身が出ないようにきつく縛ろうとしています。
「それどんげすると?」
捨てるなら中身を流しに捨てて処分するよ、という意味で聞いてみると
「もったいないから持って帰ります」
ちゃっかりしているというか…経済観念がしっかりしているというか…
友達には分けてあげたくはないのね…絶対に…。
…でも大事に持って帰っても、家に着く前に赤い色付き砂糖水になってるはずですよ…。
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