タイミング

みなさんもそうでしょうが･･･僕も毎日を一生懸命に生きています。家族の為そして自分の為にときどきちょっとだけ社会の為に･･･必死に生きています。
しかし･･･日々を生きていると、その必死さとは無関係にタイミングの悪いことが起こります。
それは必然なのか偶然なのか･･･人為的なのかそうでないのか･･･

先日の事です、とあるコンビニで買い物中のこと･･･
買い物かごにお弁当と飲み物を入れてレジに並ぼうとチラリと見ると、運の良い事に２つあるレジはどちらも空いています。
しかし店員さんは僕の進行方向の正面、入り口からすると奥側のレジにしか待機していません。
早速レジに向かうと、同じ歩調同じタイミングでタバコを買おうとする男性がレジに向かってきます。
ほぼ同時です。『おっ！』と譲るも無く譲られるも無く、ジャストタイミングなまさに『同時』にレジに向かおうとする刹那『かなりのイケメン！』であることを横目でチラリと確認しました。
･･･僕はイケメンは嫌いです。
そこに意外な伏兵が･･･僕が『イケメン』と認識するのと同時に、レジの若いネーチャンも彼がイケメンであることを確認した様子。
様々なタイミングと人間模様が交錯する3人の思惑･･･
「こちらのレジにどうぞ！」
レジのネーチャンはイケメンに近い入り口側のレジにさっと移動しました。
･･･今の今まで暇そうに『奥側のレジ』に待機していたんですよ！
それなのに･･･こんな『こちらのレジにどうぞ！』は初めてです！まぁ相手がイケメンなら誰でもそうなるんでしょうけど･･･
もう一度言います。
「僕はイケメンが嫌いです！」
念のためにもう一度声を大にして言います。
「イケメンは本当に心から嫌いです！」

そんな僕は今年も相も変わらずお袋との闘い日々に身を置いています。
今日なんかも、お袋が自分でレジ上の棚に卸し問屋さんが持ってきた材料のはいっていた小さい段ボール箱をなおしていました。
綺麗に、丁寧に、きちんと、最後まで、が苦手なお袋･･･ポイッ！と投げ上げただけだったんだと思います。

今日は風も強く寒いので、ありがたいことにたくさんのお客さんが来てくれました。お袋はレジ、僕も必死でタイ焼きを焼いていると･･･
「ガララッ･･･ポン･･･」
レジをしているお袋の頭に段ボール箱が落ちてきました。
「あ痛っ！なんするとけ！」
ものすごい形相で僕を睨みます。
必死で焼いているので僕は気づきませんでした。
「なんでそんげやらしいとけ！箱を投げつけてから･･･わたしがそんげ憎いとけ！」
ぼくポカーン･･･です。
「やらしいわ！本当に･･･」
ものすごい形相です。
「･･･それさっき自分で棚にあげた箱じゃろ･･･チョイと上げただけじゃったから落ちてきたっちゃろ･･･」
「なんけやらしい！あんたがいっつも物を投げるからじゃろ！」
素直に謝ればもめないですむのに･･･
「自分が適当なことして、箱をしっかり棚にのせなくて落ちてきて自分に当たったことも俺のせいけ？しかもいつ俺が物を投げたっけ？いっつも投げるっていつ投げた？」
「いっつも投げるじゃんけ色々･･･タイ焼きとか･･･あんたは本当にやらしいわ！」
言いがかりもココまで来ると呆れて返す言葉もありません。

タイ焼きを投げたとか初めて言われました！聞いたことも無いわ！
「そんげ私を意地面でいいじゃんけ･･･もうそんげ長いことは生きちょらせんちゃから･･･」
なんの話をしているのかすら分かりません･･･。

･･･でもいつもの事です。グッと我慢で仕事をします。だって仕事だもん！一生懸命焼いてお客さんをお待たせしないようにしないといけません。

ブツブツ僕に聞こえるように（イヤミ）独り言を言っている人がいますが、無視して仕事を続けます。
すると郵便屋さんが封筒を届けてくれました。
最近はポストじゃ無くて売り場に手渡しに来てくれる方が多くなりました！一言二言ですがすこし声をかわすことも多くなり、楽しみな一瞬です。

その封筒をマジマジと見ながら
「これはなんち書いてあるとけ！ひとっつも分からんとよ！あんた見てくんね！」

封も開けず僕に渡そうとします。
今、馬鹿馬鹿しい言いがかりで喧嘩の真っ最中です！しかも必死にタイ焼きを焼いている最中です！このタイミングで言いますか？
しかも･･･封を切っていない封筒のなかみが読んでも分からないそうです･･･

なんぼなんでも･･･あんまりです。
「なんて書いてあるか分からんと？･･･俺も封を切らんと中身がわからんわ！そこにハサミ･･･紙を切るハサミっていう道具があるから･･･そう手で持って使う道具よ！それで封を切って･･･中身を取り出すとよ！そして中の紙を開いてみてん！文字が書いてあるから！それを読んだらなんて書いてあるかわかるよ！」
と教えて差し上げました･･･
「あんたは本当にやらしいわ！」
どっちがでしょうか･･･。