延岡名物 高田万十

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がんばろう熊本・大分!

   

がんばろう熊本・大分
熊本のみなさん、大分のみんさんそして九州のみなさん、いまだ余震も続いていて、大変な時間を過ごしてると思います。
いまだかつて無い、連続する大きな揺れに『前震』というあらたな言葉まで出てくる想像だにしなかった震災です。
不安な心が少しでも癒されますよう、1日でも早くみなさんの日常が戻りますよう、心より祈っております。

こんな大変なときに、僕のくだらない戯言のふざけた文章を書いていいものか・・・と躊躇していましたが、万が一熊本、大分の被災されたみなさんの誰かが読んでくださって『クスリッ!』とでも笑っていただけたなら・・・ともも思い今日は思い切って書いてみたいと思います。

しかし恐かったですね!本当に恐かった!
何が恐いって、あの地震の数秒前になる『エリアメール』の警告音!
突然警報がなるからドキーィ!と心臓がギューン!ってなります!
14日の地震の時は、娘達と家内はお風呂に、僕は日課の筋トレ中でした。
腹筋をしていると
「ギュウワ!ギュウワ!ギュウワ!」
ビクッって飛び起きて、お風呂場の脱衣所をガラッとあけて
「地震がするげな!」
と家族を守ろうと必死で飛び込むと
「えー!いくら地震でも、脱衣所に入るのはないやろ!」
と我が屋の女子に攻めさいなまれながら・・・大きな揺れの中リビングに戻りました・・・。
「お父さん・・・無いわ・・・」
背中に冷たい視線を感じます。この大きな揺れよりも恐い・・・寒い、身も凍る出来事です。
そりゃまぁ・・・そうだけど・・・緊急事態ですから・・・。

緊急事態と言えば・・・本日(5月3日)はこれまた当店の緊急事態でした・・・
朝から強風注意報がでてたんです・・・

お店の押し戸を強風が
『ぶぅーんんん!!!!』
と押し開ける度に
「やめてくんね!」
焼き場の換気扇を強風が
『ぶぅーんんん!!!』
と回転を押し戻す度に
「ヒー!!!やめてくんね!」
「頼むからもう(営業を)やめよや・・・お客さんもこんじゃんけ」
ありがたいことにお客さんが雨の中強風の中濡れながらお買い求めに来てくださいます。
「こんな雨の中買いに来てくれるとよ!来てもらってしめちょったら申し訳ないじゃん!がんばろうや!」
本当なら帰ってもらってかまわないのですが、お客さんが次々に来てくださいます。・・・心を鬼にして『帰れば良いが』とは言えません。

そんなやりとりを一日繰り返しながら
「あんたは年老いた母親が可哀相とはおもわんとけ!一日一人でなんもかんも仕事をさせて!」
とお袋・・・
「一人でなんもかんもて・・・レジと洗い物以外なんかしたけ?」
考えて思い返してみても・・・何をしたかそれ以外思いつきません・・・。
「朝から一人でアン差しやら粉流しの道具を準備したりしてるがね!」
アンコの入ったボールは重いので
「ちょっと持ってきてくんね!」
と口だけ出して僕が運びます。粉の入ったバケツもしかり・・・。
その持ってきたあんこの入ったボールに道具を乗せる。粉のバケツにひしゃくを乗せる。これが『朝から一人でアン差しやら粉流しの道具を準備したりしてる』と大見得を張って言う仕事でしょうか・・・。
「それはよ・・・『自分が出来る数少ない仕事は全部しよる!』と言わないといかんわ・・・別に焼くわけじゃなし、粉を練るわけではなし、アンコも炊くわけじゃなし・・・。買い出しも行かんけりゃ銀行にもいかんやろ!帳簿も出来ないし、商店会の寄り合いや出事、集金だって行ったことないじゃん!」
だって本当にレジと洗い物以外しないんだもの!
「しかもよ!雨が大変じゃ!風が大変じゃ!年老いた母親が可哀相じゃ!って騒ぎよるけどよ、考えてん!一番雨風の強いときに『マックスのゆで卵用の卵がないわ!買ってきてくんね!』って言うのはいいわ!誰かが買いにいかんといかんから・・・でも『お客さんがたくさん来るから、パッと行ってパッと買ってきてくんね!』って酷くないけ?」
いつも買い出し担当の親父はアンコ炊き!僕は焼かねばなりません・・・。レジしながらも焼けないこともないんですが・・・本当ならお袋が買い出しに行けば良いんですが足が悪いでしょ・・・。
『しょうがないな・・・傘さして小走りで行ってこよう。』と雨に濡れるの覚悟でジーパンをめくり上げ濡れても良いように裸足にサンダルにはき直し傘を準備していると
「あっ!ついでにマヨネーズも買ってきて!多めに14~15本買ってきちょきね!」
マヨネーズって業務用の1キロを使ってます・・・。それを14~15本、15キロと卵を10パック傘をさして買いに行けと・・・しかも『パッと行って、パッと帰ってこい』と・・・
「考えてん・・・あんたは本当に人のことはどげでもいいんやろ・・・誰が可哀相か考えてん。急いで帰ってきたら、タイ焼きは無くなってる、あんたはテレビを見て座ってる・・・よーく考えてん・・・そんげ帰りたかったらもう帰れば良いが!」
もう一人で営業した方が精神衛生上良いように感じます。
「いいや!こんげな風の強い日にあんたを一人置いて帰えれんわ!」
どの口が言うか!
もう頭に来ます!止まりません
「お電話で注文いただいたお客さんに『電話番号はこれに書いてありますから!』って名刺渡すけど、お電話いただいたお客さんじゃ無いお客さんに渡さないと意味ないやろ!しかも自家製プリンターで水に濡れると滲んで使えないから雨の日は渡すなって何度言っても忘れるんやろ!」
歳取ってるからでしょうか、何度言ってもわかりません。
ドッと疲れて
「そんげ帰りてかったら、もう帰れば良いが・・・一人でするからもう帰りね」
しょうが無いです・・・うるさいし、精神的にもイヤミをブツブツ聞きながら仕事をするより断然ましです。
「いいや!こんげな風の強い日にあんたを一人置いて帰えれんわ!」
まだ言うか!

・・・結局3時にはニコニコ帰って行きました。


 

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